店舗にたくさん並ぶフェイスパック。コンビニで売っているお手軽なものから、特別な日に使うプレミアムなものまでたくさんありますよね。
フェイスパックはスキンケア化粧品の1つです。毎日行うスキンケアではなく、定期的に取り入れるスペシャルケアに分類されます。
この記事では、たくさんあるフェイスパックの中から、自分にあったパックの選び方や使い方、正しい頻度をお伝えします。
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セラピスト 河野美花 |
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ヘアメイク、五つ星ホテルのスパでセラピストなど、これまで述べ一万人の肌に触れる。世田谷三軒茶屋エリアでサロンを主宰。現場でセラピストを続けながら、美容スクールで講師、美容ジャーナリストとしても活動中。 |
目次
皮膚は常に呼吸をしています。そのためフェイスパックで皮膚を覆うことは、皮膚の呼吸を妨げることになります。
フェイスパックは、皮膚の呼吸を妨げたことによる反動により、血流がアップし、皮膚の代謝を高める効果が期待できるのです。
もちろん、皮膚の呼吸を妨げすぎるのはお肌には悪影響です。そのため、フェイスパックは使用時間をしっかり守る必要があるのです。
フェイスパックは大きく分けて2つの種類があります。種類によって、特徴や使い方が異なりますので、2つの種類の特徴を知り、自分にあったものを選びましょう。
クリームやジェルなどを顔に塗り、時間をおいてから洗い流すタイプのフェイスパックです。
洗い流すタイプはさらに次の2つのタイプに分けられます。
美容成分を浸透させるタイプのものは、保湿効果の高さや、美白ケア効果をうたっているものなどがあり、乾燥やくすみが気になるときの使用がおすすめです。
また、角質を落とすタイプは、肌のザラつきがあるときなどに使用がおすすめです。
もう1つはフェイスマスク、シートマスクと呼ばれます。美容液が含まれたコットンやレーヨンの素材のシートを、顔の上に貼り付けて使用するタイプです。洗い流す必要がないので、比較的手軽に使えます。
フェイスパックの基本の使い方をご紹介します。洗い流すタイプのフェイスパック、洗い流さないタイプのフェイスパック、どちらのタイプのマスクも基本は同じ手順です。
肌の表面にメイクの残りや皮膚の汚れが残っていない状態で、フェイスパックを使用することが大切です。肌が汚れた状態で使用してしまうと、美容成分の浸透量が減ってしまい効果が半減してしまうのです。
そうならないためにも、クレンジングや洗顔はしっかりやりましょう。クレンジングの詳しいやり方については、こちらの記事をご参照ください。
また、基本的にパックの放置時間は、10分〜15分のものが多いです。しかし、メーカーによって放置時間が違うので、必ず時間を確認して使用しましょう。
使用後はフェイスパックのタイプによって、洗顔、もしくは肌に残った美容成分を肌になじませます。
洗い流す際に、ごしごしと擦る方が多いのですが、それでは肌がダメージを受けてしまいます。
洗い流すときは慎重に、優しく落とすようにして下さい。顔の表情が変わらない強さが目安です。
パックをすると肌が潤うので、そのまま寝てしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、そのままにしてしまうのは、非常に勿体無いです。
パックは水分なので、潤っているように感じても、そのままにしておくと水分が逃げてしまい意味がありません。必ず乳液やクリームなど、油分で蓋をしましょう。
目的によってフェイスパックを使うタイミングは変わります。メイク前や、寝る前など、タイミングごとに重要なポイントをお伝えします。
大切なデートや、夜遅くまで予定が詰まっているときは、なるべくメイクを長持ちさせたいですよね。そんなときは、朝のメイク前に保湿タイプのシートマスクがおすすめです。
メイク前の肌のキメが整うので、メイクのノリが良くなるだけではなく、メイクも崩れにくくなり、持ちが良くなります。またパックを冷やして使用すると、お肌がクールダウンします。
暑い時期のメイク前に行うと、余分な皮脂が抑えられるのでテカりの防止になり、メイクの持ちが良くなりますよ。
夜の、特に寝る前がおすすめです。フェイスパックには、リラックス効果があるのをご存知でしょうか?エステのフェイシャルケアの中でも、フェイスマスクの放置時間にお客様が1番リラックスしているというデータがでています。
1日頑張った自分へのご褒美に、少しリッチなフェイスパックやシートマスクで、肌はもちろん、自分の心まで労わってあげませんか?シートマスクが肌のターンオーバーを高めてくれると同時に、1日の疲れを癒してくれますよ。
肌のターンオーバーの仕組みが気になる方は、こちらも合わせてご覧ください。
フェイスパックは、一時的に皮膚の呼吸を妨げる反動で、皮膚の代謝を高めるものでした。そのため、使い方には注意が必要です。
マスクをしながらご飯を作ったり、掃除をしたり「ながらパック」をする方も多いのではないでしょうか。
水分は水が多い方に移動する性質があるため、パックの放置時間を守らないと、逆にパックに肌の水分を奪われてしまい、肌が乾燥してしまうのです。パックの放置時間は必ず守るようにしましょう。
パックを顔だけで終わらせてしまうのはとても勿体ないです。フェイスマスク、シートマスクであれば顔に使用した後は、余った液体をマスクに足して首にも利用しましょう。
洗い流すタイプのフェイスパックも、忘れずに鎖骨の上の首まで塗ってくださいね。
パックの保管方法まで考えられている人は、少ないのではないでしょうか。
シートマスクを立てて保管してしまうと、液体が重力で下に溜まるのでパック自体にムラができてしまいます。横に寝かせて保管するように心がけましょう。
プロのアドバイザーに毎日パックを使用することを勧められた人を除いては、自己判断で毎日パックを使用することは避けましょう。パックは「スペシャルケア」なので、毎日行わないのが基本です。
毎日使うとホメオスタシスという肌を常に一定の状態で保つ機能が、「自分でがんばって水分を出さなくても、水分が十分足りている」と勘違いを起こし、肌の機能が怠けてしまうのです。
ケアをしすぎることによって肌を老けさせる一因となってしまうので、要注意です。
この章では、フェイスパックの効果を最大限引き出すための3つのテクニックをご紹介します。
お風呂に入ると蒸気で毛穴が開きます。毛穴が開いていると美容液が浸透しやすくなる、毛穴のお掃除がしやすい、などの利点があります。
フェイスマスク、シートマスクは肌に貼る際に、下から上へリフトアップするように貼ることで顔が上がりやすくなります。
フェイスパックは空気に触れると乾燥します。また、密着度が高い方が肌への浸透率が高まります。市販のシリコンマスクやラップをフェイスパックの上からかぶせてあげると良いです。
同じフェイスパックでも、使い方次第で効果がグンと上がります。また、良かれと思って毎日フェイスパックでケアをしていたことが、逆効果だった…なんてこともあったのではないでしょうか。
今回ご紹介した、フェイスパックの正しい選び方や使い方、+αのケアを取り入れて、素肌がきれいなナチュラル美人を目指してみてくださいね。