間違ったクレンジングの使い方は美肌を遠ざけ、シミ、シワ、たるみなど肌トラブルを引き起こします。でも正しいクレンジングの使い方が出来ている人は一握り。
そこで今回もlentementおなじみ化粧品メーカーのP.S.INTERNATIONAL (ピー・エス・インターナショナル)の目黒さんに、クレンジングの重要性や具体的な使い方、さらに効果を高めるポイントを教えてもらいました。
![]() |
アンチポリューションコスメAPOCOS目黒麻里 |
---|---|
大学卒業後化粧品メーカーに6年間勤務。美容部員としてエステやメイクを行うだけでなく美容学生や美容師に向けて行う毛髪や皮膚知識のフレッシュマン研修にも携わる。現在はP.S.InternationalにてアンチポリューションコスメAPOCOSのブランドマネージャー、美容インストラクターを務める。 |
![]() |
lentement編集部 真里菜(まりさん/36歳) |
---|---|
lentementの取材・企画担当。ばっちりメイクをしても、肌の油ですぐに崩れてしまうので、お直しグッズの持ち歩きは必須。最近は毛穴の開きや黒ずみに悩み中。美容系雑誌やSNSで常に情報収集をしているので、話題のスキンケアやコスメは一通り試している。ビールと手羽先が大好きな、エネルギッシュバリキャリ姉御女子。「世の中にたくさんあるアイテムの中から、本当に効果のあるものを見つけ出して、読者の皆様にお伝えします!」 |
目次
まず肌に付着する汚れは、ほこりやPM2.5・花粉・ハウスダストなど水溶性のものと、メイクや皮脂など油溶性のもの2種類があります。クレンジングの目的は、この油溶性の汚れを落とすことにあります。
そのためには、油分を水と乳化させ、落ちやすい形に変えた上ですすぐ必要があります。クレンジングは、この油溶性の汚れを水で落ちる形に変える役割を担っているのです。
一方、クレンジングがうまくできず、油溶性の汚れが肌の上に残った場合、その汚れは酸化します。鉄が錆びることをイメージしてもらえればわかりやすいと思うのですが、肌の上でも同じようなことが起きてしまうのです。
酸化した汚れは、肌への刺激物となりシミをはじめ様々な肌荒れの原因につながります。
このように肌トラブルを未然に防ぐために、クレンジングは非常に重要な役割を担っているのです。
W洗顔不要と書いてあるアイテムでしたら油溶性、水溶性の汚れどちらも一度で落とせる洗浄剤の配合になっているので、1つでOK。
しかし、デメリットとしては洗浄力が強すぎてしまうことが挙げられますので、時間がない時などに使用するのがオススメです。
>>>こちらもチェック!:意外と知らない!?クレンジングと洗顔の違い徹底解説
<関連記事>
これから伝える方法をしっかりマスターして、美しい肌を目指して行きましょう!
オイル、ミルクやクリームなどクレンジングのタイプは様々ですが、基本的には以下の通りです。
クレンジングを乾いた手に適量とります。
濡れた手にとってしまうと手の水分でクレンジングが乳化してしまい、十分な洗浄力が発揮できません。
クレンジングを手に伸ばしたら、油っぽいTゾーン→小鼻の脇→顔全体の順で、肌をこすらないように乗せていきます。
初めから皮脂分泌が比較的少ない頰から乗せてしまうこと。最初は手にクレンジングがたっぷりついています。優先的に油溶性の汚れを落とす必要があるTゾーンから乗せましょう。
最も重要で、かつ多くの人が知らないのがこのステップ!オイル、バームを使用している場合は必ず行いましょう。
クレンジングミルクを使っている方も、場合によっては乳化が必要です。パッケージの裏に書いてあるメーカー推奨の使用量を守り、摩擦に気をつけながらメイクとなじませ、その際指の滑りが悪いと感じた場合や柔らかすぎるテクスチャの場合は乳化をしましょう。
手を34℃程度のぬるま湯で濡らして、人差し指から薬指の3本の指を使って下から上に円を描くようにクルクルと優しく撫でます。
クレンジングが白く濁ることで顔全体が白っぽく見えたらOK!クレンジングにおける一番重要なステップなので、優しく丁寧に行なってください。
・洗う時に、指を上から下にクルクルすること。たるみの原因になってしまうので指の動かす方向は必ず下から上!
・強くゴシゴシしたり、指を強く当てて肌に圧をかけること。肌にとって摩擦は大敵!肌の上に乗せたクレンジングだけを動かすイメージで行いましょう。
乳化が完了したらすすいでいきます。34℃程度の人肌より少し冷たいくらいのぬるま湯で、20回を目安に、すすぎ残しの無いようにしっかり流しましょう。
熱すぎるお湯や冷たい水ですすぐこと。温度が高すぎると肌の乾燥を招き、冷たすぎてはせっかく浮かせた汚れが落ちません。
たっぷりの泡で優しく洗顔を行います。
清潔なタオルを肌にそっと当てて水分を吸わせます。皆さん、意外に見落としがちなのがタオルの清潔さ。
肌に雑菌が付着してしまうと、肌荒れやニキビの原因に。フェイスとボディのタオルは別にしましょう。
拭き取り用に厚手の使い捨てペーパータオルを使用するのもオススメです。
ここまで終わったら、クレンジング自体は完了です。ポイントとなってくるのは、次のスキンケア。
なるべく早く、少なくとも化粧水→乳液のステップまでは済ませましょう。
油溶性の汚れを落とす際には、どれだけ肌負担に気をつけてクレンジングを行っても、皮膚を刺激から守る皮脂膜は剥がれてしまいます。
そのため、クレンジング直後の肌はとても無防備な状態。だからこそ、人工的に皮脂膜の代わりをしてくれる美容液やクリームなどまでなるべく早くつけて、肌を守ってあげる必要があります。
ポイントは、顔にクレンジングを乗せるところは素早く、乳化はじっくり行うことです。クレンジングの色が白っぽく変わったら、すぐに流し始めましょう。
皮脂汚れやメイク汚れが溶けたクレンジングですから、一刻も早く残さず流し切ってしまいましょうね!
>>>クレンジングにかける時間について、こちらの記事もご覧ください。
<関連記事>
おでこの髪の生え際やフェイスラインなど、顔の外側も同様に洗い残しが多い部分なので、注意しましょう。
また目の周りも気をつけたいところです。親指と中指で眉毛をはさみ、優しく転がしてあげるイメージで、マスカラをしっかり落としましょう。
アイメイクを落とすときにクレンジングが目に入るのが気になる場合は、コットンの使用もオススメです。
また、クレンジング前にスチーマーを使用するのも効果的です。肌の代謝を促すため、肌の汚れを浮かせてくれますし、詰まった汚れが出てからクレンジングすることができます。
使用する際は顔全体に満遍なくスチームを当てるように意識してください。